【日语共读】山口百惠自传——苍茫时分（13）

【日语共读】山口百惠自传——苍茫时分（13）  日语之声 2019-04-01 19:09:00


Hello，小伙伴们大家好，又到了周末
小伙伴们对自己一周的生活又有怎样的感慨呢？
那么，接下来的一周大家又有哪些规划呢？
不妨先看看其他人的人生是如何度过的吧！
今天我们将为大家带来新的文章
山口百惠的自传---《苍茫时分》
下面由主播 米娅 带我们走进山口百惠的世界~

苍茫时分.mp3

03:53

来自日语之声








《苍茫时分》是日本著名的电影演员和歌星山口百惠的自叙传，在日本是一本畅销书。全书在写法上没有明确时序概念，而是通过一组组真实的镜头剪接起来的，如“出生”、“成熟”、“打官司”、“结婚”、“退出艺坛”等等，读者可以从中看到作者的艺术生涯、家庭生活和个人生活的许多个侧面，了解山口百惠对待事业、生活、恋爱以及对金钱、名誉、友情的态度。

出生（10）

十四歳の冬、私が初めて海外旅行をしたのも、確かヨーロッパでした。あの時はそう、フランクフルトとパリをまわった約一週間ほどの旅でした。見知らぬ国へ旅立つその時は希望や夢なんかより、もしかしたら帰って来られない、なにかが起きるのでは、などという心配と恐ろしさで胸がつぶれそうでした。
まして、同行する方たちは皆大人ばかり。話の合いそうな年齢の人は誰一人いなくて、案の上、パリでホームシックになりました。皆は夜の街へ出掛けて、どの部屋も留守、電話を掛けようにも、言葉が判りません。
十四岁的那年冬天，我第一次海外旅行，选择前往欧洲的法兰克福和巴黎，行程大概是一周的时间。同前往一个陌生国度时的兴奋和憧憬相比，更多的是担心和恐惧，想到的是会不会因发生意外而回不来。
而且，同行的都是大人，能聊得来的同龄人一个人也没有。不出所料，我在巴黎得了思乡病，夜晚，大家都出去了，每个房间都没有人，我想打电话，可是语言又不通。
その上、腕時計を日本時間のままにしておいたものだから、東京のあなたを思って、「今頃は……」なんて考えてしまう。こんな思いをして、この土地を好きになれるはずがありません。ほんとにほんの少し前まで私、この土地が大嫌いでした。寂しいだけではなく、ただ暗くて寒い街という印象が強かったんです。
それが今は……時間の波に乗って、この街が好きになりました。なによりも嫌いだった肌寒さも、うす暗さも、今は私が落ち着ける一つの要素になっているような気がするのです。
強すぎる陽射しやカラリと乾きすぎた風は、私には似合いません。いつまでも、遠い昔を大切に守ろうとするこの街、新しく生まれ変わろうとするのではなく、昔からの伝統を守ろうとするこの土地の湿った風が私は好きです。
腕上手表的时间又是日本的时间，所以更加思念您，总会猜想些“此刻的您在做些什么……”。因为有过这样的经历，所以我想自己也不会喜欢上现在的这里。
就在刚刚不久之前，我还讨厌这里，并不只是寂寞，还有那些压抑和寒冷的街。可是现在随着时间的推移，我渐渐喜欢上了这里，因为那些刺骨的寒冷和淡淡的阴郁竟也能平复我的心绪。
刺眼的阳光和干燥的风并不与我相符，我所钟情的风不是频换新颜的，而是珍视古色传承、捍守传统的城市里面的那温润和煦的风。
いつから、何故、好きになったのかわかりません。ただ、こんなふうに考えてみると、時間というものは何気ない顔をして、すべてを少しずつ変化させているんだなと、改めて時の重さを感じてしまいます。
この旅はあなたの胸から出発する、おそらく最後の独り旅になるのでしょう。現在のさまざまな渦の多い東京や自分の置かれたすべての情況を離れて、誰一人として私を知らないこの街へ来られたこと、正直言って、とても嬉しく思います。私自身やあなたのことを改めて静かな気持ちになって、想い巡らせることができるのですから。
これまで、自分でもどれが本当の自分なのか判らないほど、多くの自分を感じながら、生活をしていて、この十日間の旅で、少しでも、二十一年間生きていた本来の自分に戻ることができたらと思っています。
不知道从何时起、因什么而喜欢上它的，但试着思考这些的时候却发现时间以一种不被人察觉的方式一点一点地改变了一切，我也再一次感受到了时间的重量。这次旅行的始发站是您的怀抱，这次也许也是我最后一次一个人的旅行。现在，离开了是非缠绕的东京和周遭的一切，来到这个无人相识的城市，诚实地说，内心还是很高兴的，因为可以冷静地重新审视一下自己以及和您有关的事情。
一直以来，感觉自己以多个面孔待人待事，甚至分辨不清哪个才是真正的自己。在这次为期十天的旅行中，哪怕是一丁点也好，希望能找回这二十一年间来真正的自己。


主播/米娅
小编/reno
责任编辑/日语之声

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